ヤマハ GrandTouch鍵盤 クラビノーバCLP600シリーズ

ヤマハが電子ピアノの鍵盤を20年振りに大幅改良

ヤマハが、新型の電子ピアノで鍵盤機構を20年ぶりに大幅改良した、という記事を見ました。

クラビノーバCLP600シリーズが新登場

鍵盤が大幅改良されたのは、6月1日から発売されている「クラビノーバ CLP600シリーズ」の上級モデルにあたる、CLP-685とCLP-675です。

新しい鍵盤機構・グランドタッチ鍵盤

CLP-685とCLP-675には、ヤマハが20年ぶりに大幅改良した鍵盤である「グランドタッチ(GrandTouch)鍵盤」が搭載されています。

グランドタッチ鍵盤は、電子ピアノを弾いたときの感触を、これまでよりもグランドピアノに近づける為に開発されました。

そもそも、グランドピアノなどのアコースティックピアノにおいて、鍵盤を押すと音が出るのは、鍵盤のアクション機構がハンマーを動かして弦を叩くことによります。

それに対し、電子ピアノに弦は無く、スイッチとしての鍵盤を押すことによって、内蔵された電子音源がスピーカーから再生されることによって音が出ています。

つまり、生ピアノと電子ピアノでは鍵盤の役割が全く異なっています。当然、鍵盤のタッチも違います。

しかし、多くのピアノ曲は、生ピアノの為に作られています。ピアニストが思い描いた通りに曲を表現するには、生ピアノのような音やタッチ感が必要とされるのです。

それゆえに、これまでにも鍵盤の動きを感じとるセンサーを改良したり、増やしたりしました。また、白鍵に木材を埋め込んで、見た目も感触も生ピアノに近づけると言う努力が成されてきました。

しかし、既存の鍵盤に改良を加えるやり方に限界が見えてきました。そこでヤマハ技術開発部は、鍵盤機構そのものを刷新することにしました。

見直しのポイントは鍵盤の動く距離・深さ

生ピアノと従来の電子ピアノで、鍵盤のタッチ感を異ならせていたのは、鍵盤を叩いた時に沈み込む「深さ」量が原因となっていました。

鍵盤の沈み込む「深さ」量
対象ピアノ 白鍵の端側 白鍵の奥側
中型のグランドピアノ 10mm 4.5mm
従来の電子ピアノ鍵盤 10mm 3.3mm
グランドタッチ鍵盤(新型) 10mm 4.5mm

白鍵の端側を押したときの深さは、両者10mm程度で同じです。感触の違いを大きくしているのは、白鍵の奥側を押したときの鍵盤の沈む深さでした。ヤマハの従来機構の電子ピアノでは、3.3mmしか鍵盤が沈まず、感覚が重くなっていました。

こうなってしまう要因は、グランドピアノは構造上、音を大きく出す為に、鍵盤から支点部分までの距離が長く取られているからです。これによって鍵盤全体がより深く沈みます。

今回の改良では、鍵盤の端から支点までの距離を従来より長くしました。その結果、新型のグランドタッチ鍵盤では、電子ピアノで白鍵の奥の部分を叩いても4.5mm沈むようになりました。

CLP600シリーズのその他の特徴

音源

ヤマハのコンサートグランドピアノ「CFX」と、ベーゼンドルファーの「インペリアル」の音源と、共鳴音を再現する技術「バーチャル・レゾナンス・モデリング(VRM)」を改良しました。

3Wayスピーカーシステム

低音・中音・高音域をそれぞれ専用のスピーカーとアンプで響かせる「3Wayスピーカーシステム」により音質を向上させます。

スプルースコーンスピーカー

ピアノの響板用の木材であるスプルースを使用した、音の立ち上がりの早い「スプルースコーンスピーカー」により、弾き応えのある音を再現します。

主な特徴は以上です。これまで述べた機能は、シリーズの型番により搭載、非搭載が変わるので下の比較表にまとめておきました。

CLPシリーズの比較・相違点(機能搭載は○、非搭載は−)

項目 CLP-685 CLP-675 CLP-645 CLP-635
鍵盤 グランドタッチ鍵盤 グランドタッチ鍵盤 ナチュラルウッドエックス(NWX)鍵盤 グレードハンマー3エックス(GH3X)鍵盤
3Wayスピーカーシステム
スプルースコーンスピーカー
Bluetooth接続
税抜価格(万円) 38〜42 28.8〜32.8 22〜26 16.8〜20.8