ヤマハ 電子ピアノ シェア低下

ヤマハ電子ピアノのシェア低下について考える

ヤマハは、言わずと知れた電子ピアノの上位メーカーですが、最近ちょっとシェアが落ちているようです。今回はそれについて少し考えたいと思います。

ヤマハがシェア3位に落ちることもある最近の電子ピアノ市場

BCNランキングのデータ(「電子ピアノ上位5社の販売台数シェアの推移」(期間:2016年5月から2017年5月))によると、2016年5月から9月までは、シェアが35%前後で、単独トップを走っていたヤマハでしたが、このところシェアを落としていて、3位に後退する場面も増えています。

この要因は、BCNランキングでも触れていますが、平均単価の上昇が挙げられます。以前の8万円台から11万円近くまで上昇しているようです。

この平均単価の上昇は、電子ピアノのモデルチェンジによるものです。2016年5月1日にYDP-163が発売開始されています。先代のYDP-162Rは、高単価でありながら販売台数も多く、ヤマハにとって収益貢献度の高い電子ピアノでした。

YDP-162とYDP-163の比較

  YDP-162 YDP-163
発売開始月 2013年3月 2016年5月
実売平均価格 8万円台後半(2016年9月) 10万円台(2017年7月)
鍵盤 GH鍵盤 GH3鍵盤
音源 RGEスタンダード音源 RGEスタンダード2音源
最大同時発音数 128音 192音
特記 ステレオフォニックオプティマイザーを搭載

性能と価格のバランスが抜群だったYDP-162R

古いデータですが、BCNランキングによると、2015年1月〜6月の電子ピアノ部門で、YDP-162Rは販売台数シェアが12.6%で首位でした。当時の平均単価は約7万5900円で、競合の約3万2600円よりも倍以上の価格です。それにも関わらず、売上が1番になるということはユーザーに相当支持されないとできません。

ユーザーが評価するポイントは、その音色や弾き心地、鍵盤をたたいたときの質感にあります。生ピアノのような弾き心地や多彩な音の表現力を求めるユーザーは多く存在します。YDP-162Rは、生ピアノのような微妙なタッチの違いによる表現力も再現していました。

実は、YDP-162Rを購入したのは、ピアノ教室に通う子どもを持つ親などが多かったそうです。ピアノ教室で教わった生ピアノの弾き方を、自宅でも同じよう に練習したい、、、しかし、自宅に大きくて重く、高級な生ピアノは置けない。。。こんなユーザーの悩みを解決したことが、シェアトップにつながったようです。

価格コムを見ると、YDP-162Rは、2016年9月位までは、平均価格で8万円台後半でデータが有りました。型落ちの値ごろ感も有って、シェアを支えていたと考えられます。

電子ピアノのシェアトップ3の平均価格帯
  • カシオ:5万円台後半
  • ヤマハ:8万円台 → 10万円台後半(11万円弱)<モデルチェンジで変化
  • コルグ:3万円台

注目すべきは、ライバルよりもかなり高い価格帯にもかかわらず、これだけ売れたということです。これは、やはり性能が良いこと、そして価格とのバランスがユーザーに受け入れられたという事だと思います。

ポイントは、これからのYDP-163の価格推移

YDP-163は、これだけ人気のあったYDP-162Rの改良版です。性能的には申し分ありません。後は価格の問題だと思われます。

YDP-162Rも、初値は10万円をちょっと切るくらいでした。ということはYDP-163も、今後、値を下げていくのでしょうか?

実際のところ、価格コムのデータを見るとYDP-163の価格は、ゆっくりではありますが下落傾向を続けています。

来年(2018年7月位?)にはもしかすると、値ごろ感が出てバカ売れしている、かもしれません。

しかし、今現在は10万円台という価格がネックとなって販売にブレーキがかかっているようです。8〜9万円台ならばまだしも、10万円を超えると、性能が良いことはわかっていても、購入に踏み切れなくなる可能性が高いのかもしれません。